昨晩、雨あがりの夜空にはスーパームーンが輝いていた。今の時期、天気さえ良ければ明け方、東の空には金星が輝いている。今季は木星、土星、さそり座の1等星アンタレス、そして月、これらが互いに寄ったり離れたりして、静かな夜明けの空はこのような天体の運行現象で騒がしいのである。
そこは人の力の及ぶ所ではない。したがって眺めているしかない。しかし、そこに人は科学の力で宇宙に挑む。今から5年前、種子島宇宙センターから打ち上げられたJAXAの小惑星探査機はやぶさ2は予定通りいけばこの2019年2月22日に小惑星Ryuguへ着陸を敢行するということだ。成功すれば私たちの地球をはじめ太陽系の起源が解明される大きな一歩になるだろうと報道にあった。わたしは人工物は自然界のものとはまた異なる勇気や力といった感動を与えてくれると思う。JAXAのミッションの成功を祈る。
わが家では先月、国際宇宙ステーションきぼうの観測会を行った。 見える時間帯がちょうど夕食どきということで家族でベランダに出て皆で空を見上げ待ち構えたのだった。そして、予定時刻に予定通りの空域に果たしてそれは現れた。予備知識なしだったらおそらく飛行機かなにかの光としてしか認識できないであろうその輝く飛翔体は、わたしの当初の予想よりはるかに明るく輝きながら、思っていたよりも遅い速度で、夕暮れの空に向かい歓声をあげるわれわれの頭上を飛んでいった。星でもなく飛行機でもない。それは初めて見る宇宙ステーションだった。オヤジのカメラは実力通りブレブレだったが、原家の食卓は思いがけないミッション成功に沸いたのだった。