冬の星空の代表格はオリオン座だ。冒頭から汚して申し訳ないがオヤジ的には場末のストリップか二番映画館のような響きである。午後8時~9時位に南東の空を見れば堂々冬の夜空を飾っている。少し下方に目を移せばシリウス、全天で第1位の明るい星である。そして日の出少し前の同様の位置に、今ならそこに惑星の大接近を見ることが出来る。明るく輝いているのが木星だ。その木星から左方向には少し暗いが火星がある。今朝はこの更に左に月がからんでいてきれいだった。月齢25、外国の国旗によく描かれている逆の三日月である。私に天文のことを教えてくれたのは、友人のk君だった。以前星君という名で記事にしたことがある。十四十五の頃ちょうど今頃の季節ふたりでカノープスを見に行ったことがあった。この星は全天で第2位の明るさを持つ星である。しかし南半球側のグループに分類されており天球上の低い座標位置にあるため観測するには本来は緯度を下げるか地点高度を上げなければならない。少年らの行先は春野海岸だった。子どもなので仕方がない。それでも十分な冒険であった。機材などはひとまず置いて暗いなか現地で少年達がまず行ったのは手頃な小石を集めることだった。野犬対策である。懐中電灯の黄色い光の束の先にチラつく青い目の野犬は少年達にとってはほぼオオカミ同等だった。怖かった記憶がある。今思うとそれはそれで自然だった気もする。以降わが国では保健施策によって野良犬は激減し現在では幸か不幸か彼らに出くわすこともなくなった。ところで件の少年達の観測だが目的のその星が見えたのか見えなかったのかどうしても思い出せない。
画像は1月10日撮影月齢23
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