風のガーデンが始まった。
フジテレビ系 2008年10月9日スタート
緒方拳出演
事実上最後の作品となった。
緒方拳が好演しているのは今更云うまでもない。
そして、
中井貴一がすごい。
その役どころ。
末期ガンを患いながらも、それを周囲には隠して
懸命に生きようとするひとりの医師白鳥貞美。
緒方拳はこの貞美の父親貞三役である。
中井貴一がこの死に臨むであろう主人公を演じれば演じるほど
私は緒方拳のことを思わずにはいられなくなる。
この脚本と配役は
はたして神のいたづらか
緒方拳は自分のことは一切周囲には伏せておいたらしいが
そうとはいえ、周囲がまったくなにも知らなかったとは
考えられない。
すべての思いを胸中に秘めていたのは緒方拳ただひとりだけ
では決してなかったはづだ。
この神の皮肉とも云える役を演じる中井貴一の心象は
いかばかりだったのか。
第2話では老犬ほたるの死に際し
悲しさの意味を孫の岳にとつとつときかせる緒方拳。
これは役どころで語っているのではなく
現実の人生上で語っているようにみえた。
中井貴一といい緒方拳といい、
現実は虚構よりもはるかにつらいということを
虚構を現実以上の熱意でもって演じることで
私たちに教えてくれているのではないか。
俳優。まさに究極のメッセンジャーである。
「早熟な乙女は
わりとすぐ老ける」 白鳥貞三
中井貴一のあまりのかっこよさに
おやじもビシッと七三にするぞっと発言したら
家中が最高レベルでしら~っとしてしまった。
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