先日読んだ新聞記事で外国の人が日本人の麺をすすって食べる様子をしてヌードルハラスメントといったとかいわなかったとかという話題が紹介されていた。うちの標準である。ほっといてくれといいたい。
街中の狭い路地をたどりながら接近、待って待ってようやく空いた駐車場に滑り込んだ。やって来たのは市中でも評判といううどん屋さんだ。話しには聞いていた。行った人の話しも聞いた。自分達が来るのはこれが初めてだ。有名な黄旗の下に来た。暖簾の前はすでに人だかりだった。奥方さまとふたり戸外で待つ。それにしても知らない人が見たらこの店どう見てもうどん屋さんには見えまい。かくいう私達もその知らない人の一味だ。やっと入場が叶い敷居を越える。しか~し今度は中待ちでセカンドウエイトに並ぶ。ここは病院かえ。ほんで人気の店はイヤながよ。暗いので様子が判別しづらい店内、カウンターと思しき列やその向こうの奥の方にもお客さんがどっちゃり。立ち上る湯気と飛び交う掛け声の中、おねいさんが早々に注文を取りに来た。かなりの人でごった返している店内だが、皆さん黙々と丼鉢に向かっているようだ。
奥のテーブル席に通された。込み具合とは連動せず、やがてふたつの器がささっと運ばれてきた。食堂側では待たせない。オペレーションスキルが高いのは繁盛店の必達項目でもある。当初はかけにしようと思っていたが、通ぶるのもなんだし、そもそも通じゃない。せっかく来たんだからと食いしんぼの神様が何か載せろとうるさい。というわけでわたくしの前にはかき揚げうどん大がお出ましになった。わたくしのせいではない。楽しい時間は短く感じる。そうこうしながらも、おかげさまでふたりして至福の昼食をいただくことが叶った。テーブルの竹筒に入っていた灰褐色の七味が印象的だった。
今回探訪したうどんは私にはおいしさが分からなかった。まずくはない。でもうまいとは思わない。しかし店の凄まじい盛況ぶりから考えると、わたくしの様な感想を持つ人は少数派なのだろう。皆さん分かるのかうまさが。宿題を出された気分。この際うまいと思うようになるまで通うかね。ほっといてくれ。
「三宅」 高知市伊勢崎町
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