熊本地震の際、第一波の本震の時には寝ていた。うちはおんぼろマンションである。それはもうむちゃくちゃ揺れる。寝ていれば更に判りやすい。方向まで分かる。東西に揺れていたと思う。第二波の本震の時も寝ていた。これは一波目を上まわる揺れだと私の鈍いアラームに起動スイッチが入る。一気に怖くなって横にいる奥方さまの手を取リビングのテーブルの下に逃げ込もうとしたら彼女に現在地の方が安全だと制止された。すでにこの時点で私に冷静さはない。隣の子ども軍団の部屋の方から、ナーゴナーゴと何やら猫の鳴き声のような音がしていた。聞けば緊急地震速報の受信音だという。私たち夫婦の携帯は鳴らない。機種が古いからだ。
私の住む町では震災以降、南海トラフ地震に対する備えがあらゆる分野において毎日のようにアナウンスされている。ところが会社でもプライベートでも、いざきてみな分からんとか、その時どこにおるかよね、などといった悠長な声もよく耳にするのだ。私にもそういった気持ちはある。しかしそれは心構えに属するものだ。気持ちは側に置いておいても、現実的な準備と訓練は必要である。備えには不足はあってもやり過ぎはない。南海地震では想定震源地との距離があるため初期微動継続時間を使った前段の防災システムは比較的有効といわれている。うちの場合はまずは携帯の整備からか。
阿蘇の道を走るピュアレッドのクーペTOYOTA86。ニック・ドレイクという歌手の CELLO SONG という曲が好い重量感で追って行く。洋楽は全然分からないので間違っていたらご容赦願う。テレビ番組 峠TOUGE VOL45 俵山峠。昨年終了したが、この番組は毎回国内のいわゆる峠道を紹介するものだった。仕事や観光でしか九州に行ったことがない私は俵山峠という所を知らない。しかしありふれた観光道路であっても広大な九州の悠々とした大地の風景は私の住む四国にはないものでありそれらは大変印象的だった。数少ない九州行は全て放送本編と同じような早春の季節だったと記憶している。被災地の皆様に一日も早く安堵の日々が戻りますようお祈り申し上げます。
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