それは唐突に足元に降って来た。しかもふたつあった。反射的に手前のひとつに手を伸ばした。そしてもうひとつに手を伸ばそうとした瞬間、何処からともなく現れた手がひょいとそれをさらっていった。ああ口惜しい。もうひとつ獲れちょったに。
新年2日、奥方様とふたりで初詣に出掛けた。行先は竹林寺だ。移動手段は徒歩である。登坂車線の混雑を避けたかったので、遍路道へ分け入った。勝手知ったるルートではあるが膝の故障以来ウォーキング先は平地にしている。よって山道は登っていない。奥方様に待ってもらいながらようよう登った。鹿の段から展望所までの石段が最も厳しくここは手摺が欲しかった。
今年はお福分けに参加した。舞台から振る舞われる御縁の争奪戦である。ほぼ例年来ているが、これには滅多に参加しないことにしている。理由は簡単、お福分けには滅多に授かれないからだ。どよめく人波の中でケガでもしたら大変だし、毎年お参りに来られるだけでよしとしているのである。やがて遠くの舞台から役付の檀家さん衆によって華やかに振る舞いが始まった。
お正月から黄銅色に輝くお福をひとつ頂いた。にもかかわらず前段の殊勝な気持ちも何処へやら、新春早々みっともない煩悩全開のわたくしであった。
順序が後先で申し訳ございません。
明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます。
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